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December 31, 2010

IMAGICAで3Dを勉強する

27日、情報部会研究会。五反田にあるIMAGICA東京映像センターにおじゃまして、3Dコンテンツ制作の現場を見学させてもらい、またあわせて3Dについていろいろと教えていただくというものである。
今回は、他県にも声をかけた。東京と千葉から情報科の先生がみえている。この時期の研究会開催というのは、私たちの職場の現状に合致しているところがあって、参加者が多くなる。おととしの理研見学会もそうだった。

まず、ロビーに置いてあるテレビで、放送電波に乗っている番組を3D視聴する。スカパーである。(あれ、スカパーって、正式には何と言ったっけ、「すかいぱーふぇくTV」だとATOKが変換してくれないから違うのか?)専用のメガネをかけて見る。
この方式は、フルHDの1920×1080解像度の画面を、いわば横に2分割して用い、左目・右目用の画像データ、それはそれぞれ960×1080解像度ということになるのだけれども、そのようなデータを送出する。そのデータを受信し、対応しているテレビモニターで横に2倍に引き伸ばし、120Hzで左右のデータを高速に切り替えて表示する。それを、専用メガネのアクティブフィルターで高速に切り替えて遮断・透過させると、私たちの両目にはそれぞれ左目・右目用の映像が届き、頭の中でそれが合成・処理されて、3Dに見える。という仕組みである。
この方式、本来見えてはいけない画像が無視できない強度で見えて、あまり快適ではなかった。モニタを操作し、左右2画面にそれぞれのデータを表示することができるようで、その画像を左右の目で交差法で立体視する方が、私にはきれいに見えた。

この調子で書いていくと大変なことになるので、大幅に端折ることにする。
アナログ現像の作業現場を見学。こういう部分がまだ残っていることに、何だか安心した。
3D視聴の方式のいろいろを、講義形式で教えていただく。こんなにいろいろとあったのか。これは、つまり、どの方式も一長一短があって技術的に決定版といえるものがないということだ。もし方式が統一されることがあれば、それは技術以外の要因によるものとなるだろう。
すばらしいデモルームで、別方式の3D動画サンプルを見せていただく。臨場感というか、無理のない立体視ができて、これはすごい。
全体に、とても勉強になったし、認識を新たにした。

お土産に、赤青セロハンの3Dメガネをいただき、帰宅した。そうしたら、偶然にも朝日新聞の折り込み付録として別方式の3Dメガネが付いてきていた。これを使って見る記事がこれから出てくるのだそうだ。

ちょうど、今が良い時期なのだろう。勉強を始めるか。

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December 30, 2010

T-ZONE 廃業

先週だったか、秋葉原を歩いていたら、T-ZONE PC DIY SHOPのシャッターに廃業のお知らせが出ているのを見つけた。
廃業を告知する日付は11月29日。30日までなのだという。一ヶ月近く前の話ということになる。
私が今、このテキストを打っているPCも、この店の3階でパーツやOSを買いそろえて組んだShuttleのマシンなのである。
いささか、感慨を覚える。

Tzone

いま、ツクモの店舗になっている、中央通り東側の狭いビル。あそこにT-ZONEが入っていて、ときどき行ってみていた。最上階には無線の中古機器などもあって、古き良き時代の秋葉原の匂いをかぐことができたような気がする。まもなく、向かいの大きなミナミ無線ビルの上階に入り、パソコン総合ショップとして存在感を示した。
あの店は、床面積の広い単なるパーツ屋またはパソコン屋ではなくて、今風に言うと「こだわり」をもった売り場作りをしていた。
東芝やIBMの、日本語仕様でないノートPCや周辺機器を置いている一角があって、いや、一角というイメージよりだいぶ広かったのだが。南西アジア出身と思われる男性店員さんがいつもいて、顧客に対応していた。私はTECRAとかXシリーズの英語版が欲しいなあと思いながら、買えないで、いつも眺めるだけであったのだけれど。
輸入品の英語版アプリケーションソフトのコーナーもあった。私はここで、くまのプーさんの幼児用英語版教育ソフトをいろいろと買い求め、幼かった娘に使わせていたのだ。
そのうち、渋谷店ができた。これは重宝だと喜んだが、すぐに閉店してしまい、またミナミの店舗も移転したり縮小したりしてなくなってしまった。東ラジ地下の小さい店舗を、年配の店員さんが閉店のために片付けているのを見たのもこの頃だった。
そして、残っていた唯一の店舗のPC DIY SHOPが閉店、パソコン関係リテール事業は廃業、ということになってしまった。
ここは、DOS/Vパラダイスの店舗に変わるのだそうだが、それはしばらく先のこと。それまでは、ここは空き店舗となってしまう。相変わらずあのままのLaox ザ・コンピュータ館とともに、町中の穴のような存在となる。

秋葉原の「パーツ本通り」または「パーツ通り」かな、ここは相変わらず買い物客でにぎわっている。表通りに相当する中央通りのほうも、買い物客だか観光客だか判然としないが、人で混雑して歩きにくいほどである。
それでも、ショップの廃業は多い。足を踏み入れてみて、明らかに元気をなくしているのが分かるショップもよくある。

生き馬の目を抜くというのか。厳しいなあ。
いささか沈んだ、殺伐とした気分で、暮れの秋葉原をあとにした。

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December 29, 2010

glucoseをモル-タロウでつくってみると

glucoseの模型を3つ、こんどはモル-タロウでつくってみる。3つの模型を並べた状態を1枚の写真に撮ろうとしても、なかなかすべての原子をうまく写すことが難しい。べつべつに撮影した画像を並べて合成することになる。

Glucosemoltarou

これはこれで、良い感じ。
糖の説明をするスライドに入れておこう。もう、来年度用ということになってしまうけれども。

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December 25, 2010

HGS分子構造模型 生化学学習セット

また、分子模型セットを入手した。今度は、HGS/丸善の、学生用生化学のセットである。

カタログでは「生化学 学習用セット」だが、発売元の丸善のページでは「生化学学習セット」となっている。品物には、ごらんのとおり、BIOCHEMISTRY MOLECULAR MODEL STUDENT KIT と表記されていて、どうもよくわからない。製造元も発売元も、どう呼んでもらってもかまいません、くらいのつもりでいるのかもしれない。

Hgsglucose

これは、以前のエントリで紹介したセットとよく似ている。ただし、以前の「4010学生用セット」が、1Åが2cmの縮尺で作られていたのに対し、これは1Åが1cmとなっている。全体に小さいのではなくて、結合の棒の長さだけが短くて玉は同じ大きさに見える。だから、互いにつながるのかも知れないが、混ざってしまうといやだということもあって、まだやってみていない。

だいたい、Webや紙のカタログで見る限り、「4010学生用セット」は現在市販されていない様子である。ところが、製造元である日ノ本合成樹脂の英語ページ (HGS Stereochemistry Molecular Model のところ)には載っている。どうして日本では売らないのだろうか。

作ってみたのはグルコース分子である。中央が鎖状構造で、アルデヒド基をもつ。ここがヒドロキシ基とつながってヘミアセタールとなるのだが、この3つの形は化学平衡の関係にあるので、グルコースの1位の立体配置は決まらない。その説明のために、この分子模型を組んだ。

実は、授業のときに使ったのは、モル-タロウで組んだ模型であった。そちらの写真も撮っておいたはずなのだが、ちょっと見あたらないので、先にこうしてHGSの方のエントリを書いたのである。モル-タロウのほうがきれいでかわいいが、このくらい込み入った分子になってくると、この細いHGSの方がすべての原子の位置がよく見えるようである。

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糖の還元性

ここのところ、記事を書けていなかった。さかのぼって、少し記録しておこうと思う。

12月20日、月曜日。自由選択の化学IIは終了しているが、必修選択のクラスはそのまま授業を続行している。それが月曜の1・2校時にあるので、実験の仕込みは前日の日曜日に休日出勤して行うことになる。

糖の化学。生体物質であって私の専門に近く、本来は得意であるべきところ。しかし、私は数学的なきちんとした空間把握が苦手なので、立体化学が重要となるこの分野については、正直なところ、しっかりと理解できている自信がない。

# いや、そんなことを言ったら、結晶だって熱力学だって反応速度だって…。

ここのところは、スライドを投影しながら話を進める。黒板にはフィッシャー投影式くらいは書くけれども、いろいろな糖の構造式などは書いていられない。
それに、書画カメラを用いて分子模型をいろいろと提示することも行う(これについては別エントリを書く)。

自由選択の2クラスは、単糖と二糖をざっと紹介して、最後に、ビーカーに入れた砂糖に硫酸を注いで、「お~!」と言わせて授業を終えた。
こちらの必修選択の方はまだ少し時間があるので、別の展開をする。

糖の構造について検討して、アルデヒド基があるから還元性を示すはずだね、と話してから、それを確かめる実験を2つ。
グルコース、フルクトース、マルトース、スクロースを試験管に少量ずつ取ったものを2組ずつ。それに、フェーリング試薬のA液B液。これを、今回は4班ぶん用意した。また、教卓で0.1M硝酸銀水溶液に3Mアンモニア水を少しずつ注ぎ、酸化銀の沈殿が生じてまた消える様子を見せて作ったアンモニア性硝酸銀水溶液。これらを、20人ほど出席している生徒たちの間に、適当に配った。

Sugars

左側がフェーリング反応の結果。写真は、授業後に生徒たちの実験したものを回収してきたものなので、やや時間がたっている。少し前には、もっと鮮やかなオレンジ色だった。また、この後には、酸化銅(I)は試験管の底に沈殿する。このように、スクロースは還元性を示さないことがわかる。
右側は銀鏡反応。この条件ではスクロースが少しずつ加水分解してしまうためか、還元された銀が少し析出してくる。ただ、ガラス面に銀の膜をつくるほどでなない。

実験をしながら、銀イオンの沈殿のできる条件、銀とアンモニアの錯イオンの構造、またフェーリング試薬のA液B液を混ぜたときの色から何ができていると思う?と発問し、
「テトラアンミン銅イオン」
と答えた女子生徒をほめて、でもここにはアンモニアはないよね、実は、銅イオンと酒石酸イオンがキレートになっているんだ、キレートとは何か、などという話をおりまぜながらの進行である。

こうして実際に反応を見せると、生徒たちには強い印象を与えるようである。受験勉強の追い込みの時期であるけれども、生徒たちはみな熱心に嬉々として実験に取り組んでいた。

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December 05, 2010

角田光代 『対岸の彼女』

先日の神奈川総文祭放送部門大会で、勤務校の生徒が朗読で読んだ作品がこれであった。

私はこの角田光代という作家を、この間まで知らなかった。そして当然、『対岸の彼女』も読んだことがなかった。
生徒が、2分間の朗読のためにとりだした部分。主人公と思われる葵がラオスの田舎で金品を盗られた後の場面なのだが、それが作品全体の中でどのような位置づけなのか、生徒に聞いてみてもどうもよくわからなかった。
それで、たまたまブックオフでこの単行本を見つけたので、買ってきて読んでみたのである。直木賞受賞作であることは、本を買ってから知った。

内容は、面白かった。ぐいぐい引き込まれて、久しぶりに夜半過ぎまでの読書となった。設定や展開に無理があると感じるところがあったものの、おおむね、ストーリーも提示されている主題も、まことに魅力あるものだった。
希望としては、ナナコのその後を明らかにしてもらいたかったな、というところ。

ところで、私は2分間の朗読練習にずいぶんつきあったので、その部分のテキストを暗記してしまっている。その上で全編を読んでみて、気がついたことがあった。この作家が、意識的にか無意識にかは知らないけれど、好んで繰り返し使う表現があるのだ。

羽虫が ひそやかに のろのろと 遮二無二 …ればいいものを 馬鹿みたい

取り出したのは600文字ほどだったはず。その中に含まれていた上記の表現が、この作品で複数回数用いられていた。調べてみると、この作家は、『ひそやかな花園』という作品も書いている。
私たちは、言葉の使い方を、よい文章を読みその中に出てくる用例で覚える。角田文学の若い愛好者は、こういう表現を身につけていくのだなあ、と思った。

ところで、上記大会では、参加者が選ぶ朗読のための作品に角田光代のものが非常に多い、ということが言われていた。もっと他の作家のものを発掘して、というのである。でも、参加者の多くを占める女子生徒たちの心に響く、読みやすい文章を書く神奈川県ゆかりの作家というと、現在、この人ということになるのだろう。『対岸の彼女』を読んで、これはしかたないのではないかとも感じた。

うーん、でも、中沢けい の初期の作品なんか、どうなんだろう。今更なのかなあ。
島田雅彦は、私の高校の後輩なのだけれど、ああいうのはまた、朗読の素材にしにくい?
石原慎太郎は、これもまた、おすすめというわけにはいかないしねぇ。

しばらくは、角田光代の天下なのかな。

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