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November 28, 2010

SO+ZO展 「未来をひらく造形の過去と現在 1960s→」

標記の展覧会に行ってきた。
これは、専門学校桑沢デザイン研究所および東京造形大学の関係者・卒業生の作品の総まとめといった趣の会である。

教員として採用になり、最初に担任を持って3年まで上がったころ。「専門学校」のことを、私たち若手はほとんど知らなかった。そしてまた、当時は大学短大への入学がもっとも難しかった時期であり、多くの卒業生が進学していく専門学校のことを勉強する必要に迫られていた。いわゆる専門学校ジャーナリズムの業者さんを呼んで話を聞くことが行われ、そこで、「服飾デザイン関係だったら、桑沢デザイン研究所が一番よい」ということを、言われるままに覚えた。内実については何も知らず、ただ、とりあえずの付け焼き刃的知識の一つとしてそう覚え、生徒の指導にあたったのだった。もっとも、受けに行って受かった生徒はいなかったのだけれども。
あれから20年以上たった今年、勤務校のなかなか面白い生徒が一人、AOで東京造形大学に進学を決めた。東京造形大学は、専門学校のほうと同じ桑沢学園によって設立、運営されているところなのだと知った。
それで、ちょっと桑沢のことを見てこようかと思って、今日、出かけてきたのである。

会場は、Bunkamuraのザ・ミュージアムである。
会期の設定がおかしい。11月13日(土)から11月28日(日)まで。大相撲九州場所の開催期間にその前の土曜日を加えた16日間となっている。これは、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催される展覧会としては異常に短いが、3回の土日と勤労感謝の日を含んでいて、足を運んでもらいやすい期間設定であるとも言える。
入場料も一般800円と安いが、窓口には「主催が云々であるので今回はTopカード会員割引がない」という掲示があった。
つまり、Bunkamuraの企画による展覧会なのではなく、会場を桑沢学園に貸しだして行われている会なのだろう。

さて、やっと中身の話になるが。
予想していたよりも、ずっと濃いハイレベルな内容であった。
有名な「おいしい生活」のポスターがある。作者の名前は知らなかったのだが浅葉克己さん。桑沢の卒業生なのだ。
矢吹申彦(のぶひこ)さんの作品。私はなぜ彼の名前を知っているのだろう。週刊誌か何かの挿絵に署名があったからか。
その他、すぐれた訴求力をもつポスターがたくさん。見ていて楽しい。
インダストリアルデザインというより生活器具デザインといった方がいいのか。実用品の、美しいデザインの数々。
服飾デザイン、特に婦人服方面には私は興味がないのでパス。
この学校を紹介するビデオが投影されているブースがあったので、入ってしばらく見ていた。大いに感心したのだけれども、こういう授業はまた、学生にもそれなりの覚悟・姿勢・才能を要求するものだと思った。この学校に入れば○○ができるようにしてくれるんでしょ~?みたいな態度では、到底やっていけるものではないだろう。

ビデオでも触れられていたが、この学校の基本姿勢は、Bauhausのそれに通じるものがある。Bauhausの思想、と言ってもなかなか単純な話でもないらしいのだが、大まかなところ、私はそれに共感を覚える。だから、桑沢に対しても。

何だか満足して、このあと新国立美術館に回ってゴッホを見ようと思っていたのを取りやめることにした。

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