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February 11, 2010

教室で電気分解

3年の授業がなくなり、その分の負担が減っている。それで、1年化学のほうの授業展開を新しく工夫し、いろいろとやってみることができる。
一昨日、昨日と、2つのクラスで教室で電気分解を行ってみた。実験室へ移動すると1コマ単位で授業を喰ってしまうが、教室でやれば講義・演習と組み合わせて進行することができる。

電解装置はH字型の普通のもの。上下4カ所がゴム栓のタイプで、下には白金電極付きのゴム栓をつける。ここへ10%食塩水を入れてセットした状態にしておき、教室へ持っていく。電源は単1乾電池4個直列の6Vである。
塩化銅の電気分解について説明する内容と並行して電気分解をすすめる。5分か10分ほど。
陰極から出てくる気体は勢いが良く、これに対して陽極から出てくる気体は少なく見えて、また水に溶けるので上部にたまる前に見えなくなってしまう、というところまで説明する。装置を持って教室を一巡し、生徒たちに反応の様子をよく見せる。
電池の接続を外して反応を止める。電解液の誘導ゴム管をダブルクリップで止め、陰極側上部のゴム栓を外して、陰極側の溶液を試験管12本に分け取る。ゴム栓でふたをし、今度は陽極側のゴム栓を取って、同じように溶液を試験管12本に取る。
生徒を6班に分け、机を向き合わせてくっつけさせる。
各班に、さきの試験管を、陽極側2本、陰極側2本ずつ配る。他に、フェノールフタレイン溶液とKIの1mol/L溶液も滴ビンに入れて配る。
陽極側、陰極側の液それぞれに、フェノールフタレイン溶液とKI溶液を滴下させる。試験管には色分けしたビニールテープを組み合わせて貼り付け、「陽極」とか「p.p」とか書いてあるから、どれがどれだか?という事態にはならない。
4本のうち2本で色の変化が起き、
  「陽極」+「KI」が茶色に変化
  「陰極」+フェノールフタレインが赤色に変化
となる。
また、陽極側の液のにおいを嗅がせ、「プールににおい」「消毒のにおい」「塩素臭」などという発言を得る。
以上より、陽極側でCl2が生成し、陰極側でOH-が生成していることが確認されたとする。
塩化ナトリウム水溶液の電気分解であり、白金電極を使っているから、反応する可能性のある化学種は Na+、Cl-、H2O しかない。これより、両極で起こる酸化還元反応の半反応式、全体のイオン反応式、全体の化学反応式を考えさせる。
以上の内容は、あらかじめワークシートを配布してあって、そこへ記入していくようになっている。

この内容で、急ぐと1コマ、生徒たちに相互学習させながら質問を受けたりしてゆっくりやると連続2コマを要した。
この授業を終えて、私はなかなか良い感じの充実感を得たのだが、生徒たちの顔は、そんなに晴れ晴れとしたものではなかった。難しい、分かりにくい単元を、現実の反応をを目の前に突きつけられながら、これでどうだ!とばかりに理解することを強要された、という感じだったようにも見えた。

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