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February 28, 2009

谷をさかのぼる

私は、通勤で相鉄線をつかっている。
出勤時、横浜から下り線に乗る。「下り線」ではあるが、横浜から勤務校の最寄り駅まで、ずっと上り勾配の線路が続く。これは、相鉄線が、横浜から鶴ヶ峰まで帷子川(かたびらがわ)の谷に沿って敷設されているためである。

ところで、この地域では、東西の…やや正確に言うと北東から南西への向きの交通量が卓越している。古来、東海道は重要な交通路であって、現在でも道路や鉄道としてこれに沿ったルートが何本も形成され、流動が多い。
帷子川の谷は、この大きな流動の向きに、ほぼ直交している。そうすると、ごく古い街道は別として、近代的な輸送路は橋を架けて、さほど広くないこの谷をまたいでいく。そして、川に沿って走る相鉄線と、自動車のための国道16号八王子街道は、それらを順にくぐることになる。

横浜から、相鉄の下り急行に乗る。二俣川までの10キロあまりをノンストップで、ラッシュ時13分、閑散時11分で走る。
西横浜までJR東海道線に沿い、そこから内陸に向きを変える。天王町で旧東海道をオーバークロスするが、その高架橋を下りるとそこからはずっと地上を行く。
星川の先で、横浜新道。上星川で東海道貨物線。その先で横浜市環状2号線。西谷で東海道新幹線と、谷を越える高架橋を順にくぐっていく。ほぼ等間隔のように感じる。
鶴ヶ峰で帷子川の本流およびR16と分かれると、R16保土ヶ谷バイパスの高架橋をくぐり、二俣川に着く。ここは標高50mほどである。

このような、谷沿いに進みながら頭上をいくつもの高架橋が過ぎていくという眺めは、ちょっと珍しいのかも知れない。ある程度の標高差のある段丘面があって、それが中小の河川により開析されているという地形の地域があり、それがこのように都市化していないと、こういう風にはならない。

もとより、通勤通学のラッシュと逆方向の電車に乗ってのんびりと車窓を眺めているからこそ、こんなことも考えられるのである。神奈川独特なのかも知れないこのような景観を楽しみながら、明日も出勤することにしよう。明日は卒業式である。

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February 26, 2009

投票ハガキ

日本化学会から、会長選挙の投票用紙が送られてきた。

Csjhagaki

このようなハガキが、封筒に入っていた。これがそのまま投票用紙になるのである。
候補者の氏名と経歴、会長としての抱負が書かれた文書が別に入っていて、それを見て、ハガキ裏面に記載されている、ふさわしいと思う候補者のらんに○印をつける。そして、(これにはもう貼ってあるが)目隠しシールを貼り付ける。このシールははがして再使用できないから注意せよと書いてあるが、事務局では、どうやってはがすのだろう。かなり強力な糊が付いている。
ハガキの表面下部には、このように、投票者の情報を書き入れる。事務局でここを確認した後に、点線のところで切り離し、投票用紙の部分をまとめて開票するのだそうだ。なるほどこうすれば、投票者のチェックをした上で、秘密投票とすることができる。

化学会に入ってずいぶんたつが、この間、会長選挙の方法も変わってきた。私のような、個人正会員から教育会員へ資格を落としている者にまで、こうしてきちんと投票できるよう制度を整えてきた化学会の姿勢は立派なものだと思うし、またそのために投票方法にも改善を重ねてきている事務局の努力は多としなければならないだろう。

今年も、年会に行こうか。船橋の日大で、すこし遠いのだが。

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February 25, 2009

キャプテンシステムのアダプタ

勤務校には、「教務室」とよばれる部屋がある。

ここには、まあ、詳しくは述べないが、いろいろな書類や資料がある。入学者選抜業務でも、何かと人が集まって、本部のような場所になる。
いままで勤務してきた学校では、ここのほかに、創立50年を迎えていた工業高校に「教務室」があった。昔の学校は、だいたいどこも、こういう部屋を備えていたのだろう。

さて、ここには、いろいろと古いもの、使われなくなったものが、置かれたままになっている。処分する決断を下す人がいないと、こういうことになる。
そういうものの中に、キャプテンシステムの通信アダプタがある。備品シールを見ると、89年に進路指導部が導入したことになっている。古い先生に聞いてみたら、たしかに進路がここで電話を使って何か通信していたという。

私には、これは不思議であった。キャプテンは、東京都三鷹市など一部の地域で試行したものの、大規模に普及することなくサービスを終了したものと思っていたからである。
それが、さっきWikipediaを見てみたら、三鷹でやっていたのは個人モニターに端末を貸し出すということであって、サービス自体は全国規模で行われていたことがわかった。

当時の進路指導部が、キャプテンでどんな情報を取ろうとしていたのか、今となってはもうわからない。
ただ、この装置を廃棄し、ここまで引っ張ってきている電話線を撤去する決断を下すのは、私なのだろうな。と思っている。

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February 23, 2009

神田精養軒が自己破産申請へ

神田精養軒。経営不振から九州の会社の傘下に入っていたところ、その会社もうまくいかなくなって、ともに自己破産申請することになったのだという。

神田精養軒といえば、マドレーヌである。あの、甘食パンがアルミカップに入ってさらにこんもりと盛り上がったような形で、バターの油っ気が強すぎない、やさしい味のマドレーヌ。
そして、希に頂き物で食べることができた、「アーモンドピット」と「チョコレートピット」。

子供心に、ちょっとしたぜいたく感を覚えることができたあの菓子を食べることも、もう、ない。

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February 14, 2009

これがマゼンタ

休日出勤。
赤みの濃い染料がほしくて、薬品棚を探していたら、フクシンがあった。

Magenta

新品のビンを開封した。固体である。吸光度があまりに大きいので、光を当てると、このように補色の反射光が見られる。昔、赤インクのビンのふたを開けると裏側が緑色に光っていたが、あれと同じ。
水溶液にしてみると、こういう赤色を示す。エタノール溶液は、ちょっと色調が違ってわずかに青みが強いように感じる。

ところで、これは試薬の「フクシン塩基性」なのだが、これはつまり、「マゼンタ」のことである。
色名のマゼンタは、もちろん色彩学上あるいは情報処理上の規約に基づく特定の色を指すわけだけれども、その名前はこの色素から来ている。

だから、これが、そもそものマゼンタ色。なのですが、どうでしょうか?

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February 13, 2009

寄付申し込み

勤務校に、寄付の申し込みをした。

武田科学振興財団から受けた研究奨励金であるが、これを使って備品に相当する品物を買うのがほぼ終わった。
これについて、事務方から、年度末にもなるし整理したいから寄付の申込書を書いてくれと言われた。
ここまでに使った経費のうち、取得金額が2万円以上になる品物に費やしたのは、2点で14万円ほど。いずれも液晶データプロジェクタである。一台は新品、もう一台は中古品を購入して、第一・第二化学実験室に取り付けてある。
こういうものは、備品台帳に記載がない状態でそこに存在することは許されないから、私が勤務校に対して寄付するという形にして処理し、台帳に載せる。そうするとこれらの品物は勤務校のものとなり、晴れて(?)授業に活用することができるようになるわけである。

礼を言われたりするが、私個人の財布に関わることではないので、変な感じもする。今後、転勤があっても持っていくことはできなくなったが、それは最初から承知のこと。使いつぶすつもりで活用しよう。

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February 03, 2009

silver tips

知らないというのは、仕方のないもので。

私は、職員室でのむお茶を自前で用意している。紅茶や中国茶、またコーヒーに粉末スープの素などを机の引き出しに常備して、食事のときや気分転換のために飲む。

今日(2月3日)、新しい紅茶の缶を開けた。フォションのアールグレイであって、こんなものは初めてである。ティーポットに入れてお湯を注ぎ、さてどんな味がするのだろうと楽しみに待つ間、例によって原材料の表示を眺めてみた。

Silvertips1

silver tips だと? 金箔入りの日本酒なら知っているが、紅茶に銀の破片を入れて、どんな効果が出るのだろう。だいたい、金だったらきれいなだけで何事も起きないが、銀ならば茶から出る微量成分と反応するかもしれないぞ。これはいったい、どういうことなのだろうか。
目の前にノートPCが立ち上がっているから、朝食を食べながら、検索してみた。始めは何だか全然わからなかったが、「銀」ではなくて「シルバー」でやってみたりして、だんだん情報が得られるようになってきた。
つまり、silver tips とは、茶の新芽の先端にあって細かい毛のため銀色に見える1枚の葉をつんでつくった茶のことを言うのであった。
改めてティーポットを見てみると、何か浮いている。なるほど、これか。

Silvertips2

え、それじゃ、缶のほうは?

Silvertips3

へええ。でも、これだけの量では、ほとんど味には影響しないんじゃないかなあ。気分が良いくらいのもので。

でもまあ、とにかく、普通に silver tips と書かれれば、それは紅茶の一種類であると読み取るのが常識であるらしいことはわかった。職員室で誰かに声をかけ、
「知ってました?フォションの紅茶には銀のかけらが入ってるんですよ」
なんて言わなくて良かった。

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