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December 06, 2008

「1930年代・東京」展

東京都庭園美術館で開催中の、「1930年代・東京」展を見てきた。

1930

1930年代というのは、日本の年号で言えば昭和5年からの10年間にあたる。この時代の東京は、関東大震災からおおむね復興を遂げ、また第二次大戦の東京大空襲によって焼け野原に帰す前の、比較的良い時代であったのだろうと思う。この庭園美術館は、もとは朝香宮邸であり、これが宮自身の趣味によるアール・デコ様式で建てられた時代でもあった。

展示品は、特定の作家の作品ではなく、当時の美術工芸品、実用品、写真、絵画、雑誌表紙、また朝香宮邸建築に関する資料など。雑多とも言えるが、この時代の東京の空気がよくわかるように思われた。

街を描いた絵画が、特に印象深い。
それは、つまり私が物心ついた頃の原風景として記憶している東京の街が1960年代のものであり、それからさかのぼること30年の1930年代の街が、もちろん大戦をはさんでいるから大きく違うのだけれども、何となく懐かしく、活きたものとして受け止められたからである。そして、高層の現代建築が立ち並んでしまった現在の姿よりも、この1930年代の街のほうが、私にとってはむしろ心はずむもののように感じられる。日本橋も、数寄屋橋も。ああ、やっぱりこうでなくてはいけないのではないか、と。

良い気分で展示室を出る。4時すぎなのに、この時期はもう暮れかかっていて、街灯の明かりが目に入った。

1930_2

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Comments

またまた、感じのよい展示にいかれたのですね。
1930年代は、あまり気にとめていませんでしたが、確かに震災後であり戦前である。
今から思えば「ホッと一息」の時代なのかもしれません。

海の向こうでは、ビックバンドジャズが花盛り。
面白い時代だったのでしょうね。

Posted by: 田中 洋 | December 07, 2008 at 08:48

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