« 三鷹高を訪問 | Main | 補習 »

November 16, 2008

過冷却と結晶化熱の検討

このブログの趣旨から外れるが、置き場として使う。整理できたら然るべき場所へ移動して、このエントリは削除するかもしれない。

過冷却と結晶化熱について検討した。具体的には、魔法のカイロとして売られている、繰り返し使えるカイロを意識した再現実験である。

Ch3coona1

ビーカーに、水50gと無水酢酸ナトリウム70g。80℃での溶解度を少し下回る量である。
これを、加熱して溶かした。

Ch3coona2

このように、溶けて透明になっている。温度はだんだん下がってきて、25℃くらいまでこのまま下がってくれるといいのだが。室温は17℃。

Ch3coona3

液面には、始めから少量の結晶が浮いているし、液面の上部の器壁にも結晶が付いている。これは仕方ないことで、いやだなと思いながら見ていた。
それが、50℃を少し下回ったころ、このように、温度計の周囲の液面から結晶が析出しはじめてしまった。

Ch3coona4

温度は少し上昇し、53℃くらい。ときどきかき混ぜたりしながら見ていたが、50℃に低下するまで20分ほどかかった。結晶化熱を放出しながら、少しずつ固まってきた。

では、液面とか器壁とか、そのような結晶の核になるようなものを排除できないか。実際、生徒に見せてもらった「魔法のカイロ」では、おそらく軟質塩ビ製の袋に、ただ溶液が入っているだけで性能を出している。

Ch3coona5

探してみたらこんな袋があった。ポリエチレン製のチャック付き。10cm×7cmで、溶液を75g入れてみた。
これをビーカーの水浴で加熱し、透明になるまで溶かした。

Ch3coona6

タオルの上に置き、間に温度計をはさんで様子を見ている。ビーカーでやるよりも安定な感じなのだが、

Ch3coona7

このように、チャックの部分から結晶の析出が始まってしまった。温度計の読みは、やはり50℃を切ったあたり。チャックの部分は厚みがうすく、温度はもっと低くなっているだろうし、チャックのあたりには気泡などの核になりやすいものもある。仕方ないか。

Ch3coona8

ビーカーのときと同じく、少し温度が上がった。だんだん固まっていく。手に持つととても温かく、このくらいでもカイロとして使えそうである。
ただし、一度温めてから、50℃まで下がったら発熱が始まってしまうのでは、実用にならない。20℃程度まで過冷却を保ち、使いたいときにショックを与えて発熱を開始させなくてはならない。市販品は、何でもないように見えるけれども、袋の材質や封入の仕方などに、いろいろノウハウがあるのだろう。

|

« 三鷹高を訪問 | Main | 補習 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/69195/43136728

Listed below are links to weblogs that reference 過冷却と結晶化熱の検討:

« 三鷹高を訪問 | Main | 補習 »