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November 08, 2007

色チョークと色覚

先日、授業でpHと指示薬の話をした。黒板に、いくつかの指示薬の酸性色と塩基性色を、色チョークで図示した。
そうしたら、その後で男子生徒がやってきて、私の板書を書き写した自分のノート(シャープペン一色で図が描いてある)について、こことここは何色ですか、と質問していったのである。
私は、配慮不足を恥じた。

研究の必要を感じたが、まず、事実の確認からである。
今日、意図していろいろな色チョークを使って板書してみた。それをデジタルカメラで撮影し、例の富士通カラードクターで変換して見てみた。

Chalkcolor

左上がオリジナル画像。右上が第一色覚(赤)、左下が第二色覚(緑)、右下が第三色覚(青)である。

チョークの色分けは、暖色系が酸、寒色系が塩基である。強酸が赤、弱酸が蛍光オレンジ。強塩基が青、弱塩基が緑という使い分けをしている。多数派の生徒には、この色分けの意図がわかると思う。
ただし、色覚異常の生徒には、オレンジと緑の区別は厳しいだろうなとは思っていたし、また赤と緑の区別も難しいのではないかと予想していた。
それが、第一・第二色覚では、予想と大きく違う結果となっている。赤チョークと緑チョークの筆跡は、このように明瞭に区別される。しかし、赤チョークと青チョークの筆跡は、かなり区別しにくい。

このように、第一・第二色覚者に「赤と緑が区別しにくい」という一般則は、黒板にチョークで書く文字についてはあてはまらないことがわかった。これは、チョークの「赤」がむしろ桃色に近い明るい色であることが理由であろうと直感するが、可視スペクトルを測定してみないと正確な議論はできない。

今日の授業中、生徒に、より多くの人に見やすい黒板の書き方を調べるためだから勘弁してくれと言いながら、板書してはデジタルカメラで撮影するという行為をした。
それで、収穫はあったのだけれども、これをどうしていったらいいか。ちょっと考えてみなくてはならない。

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Comments

これはまた素晴らしい事例ですね。

明後日の色彩検定に向けて補習指導をしていますが、検定のカリキュラムにも入れてもらいたい内容です。(来年度からカリキュラムが変わるというので、期待できるか?)

Posted by: VX | November 09, 2007 00:32

 Nと〜はね、色分けして書くだけでなく、数種類のアンダーラインも併用するよう心がけていました。黒板はグチャグチャになっちゃいますが、同じアンダーラインが同じ色であることはわかってもらえていたようです。

Posted by: Nと〜 | November 09, 2007 05:16

なるほど。本校は男子校で色覚異常の割合が高いので,気になる話題です。

Posted by: わたやん | November 09, 2007 08:58

貴重な情報(画像)ありがとうございます。
気にはなっていたことなんですが、「実際にどう見えるか?」ということがよくわかっていなかったので、とても参考になりました。

しかし、どうしよう…ですよね。

Posted by: 田中 洋 | November 10, 2007 15:39

残念ながら私は赤緑色弱で、この違いがよくわかりませんでした。みなさんには違いがわかるのでしょうが、黒板の濃さが少し違うぐらいにしか感じられませんでした。

Posted by: t_fukuhara | November 10, 2007 19:48

みなさん、コメントをありがとうございます。
VXさん: 色彩検定のほうはともかく、一般的に「赤と緑」「黄緑とオレンジ」などと知識で覚えていてもだめだということがわかり、インパクトがありました。印刷物、液晶ディスプレイなどの発光体、それに黒板と、それぞれメディアの特性ごとにユニバーサルデザインを考える必要があるように思いました。
Nとーさん: 10日付けのエントリに書きましたように、普通はアンダーラインを主に使ったり併用したりしているのです。それでも、何が伝わっていないのか、これには関心を持って調べたいです。
わたやんさん: 日本人男性の5%くらいが該当すると言われますが、教室では、もう少し比率が高いのではないかと感じますね。何にせよ、あまりいろいろなチョークを使って教員の独りよがりのような板書をしてはいけないなと感じました。
田中さん: 当面、赤チョークを使うことを避ければ、暗くて見にくいということにはならないように思います。その上で、今度は識別ですが、白・黄・青なら大丈夫なのではないかというのが当面の結論です。そして、赤や緑をつかって表現することがどうなのか、ここは幅広い立場の人からの議論をいただきたいところですね。
t_fukuhara さん: 10日付けエントリの写真で、白い文字・「塩」のアンダーラインの黄色・「塩基」の文字の青色は、区別が付きますでしょうか?情報科の先生にも、私に直接お申し出をいただいた方だけでも、数名の色覚特性の方がいらっしゃいます。相当な比率です。考えていかなくてはならないことです。

Posted by: aromatic Kam | November 11, 2007 07:10

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