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August 05, 2007

『世代交代』

勤務校の生徒たちのチームが、まんが甲子園入賞を果たした。順位は示されていないが、「あったか高知」まんがフェスティバル実行委員会会長賞という賞である。第5位相当くらいなのだろう。
本選初出場、第一次競技では残れなかったものの、敗者復活戦で決勝へ進んでの入賞であった。

ところで、決勝での作品は、「世代交代」というテーマに対し、黒電話を電話機と認識できない子供を描いたものであった。
この「世代交代」というテーマは、実は出場校には事前に知らされていたものであるらしい。本選に出場が決まった生徒たちは、そのテーマに即した1コマまんがを3つ描いてきて、職員室内を回ってリサーチしていた。どの作品のアイデアが一番良いだろうか、というわけである。
そのアイデアというのは、一つ目がこの電話のもので、二つ目がテレビ。昔ながらの形と現代の薄型の製品を対比するものだった。もう一つは忘れてしまった。
それで、職員室内では、私を含め、多くの教員が電話の作品を支持した。生徒たちはその結果を参考に、今日、決勝作品を描いた。

実は、最初の作品に描かれていた電話機は、今日の作品に描かれているものと少しく違っていた。形はなんとなく黒い4号電話機の雰囲気なのだが、まず、フックスイッチが、おしゃれな金属製の受話器受けになっていた。
そしてさらに。ダイヤル式の電話機であるが、そのダイヤルの「9」の次が、あろうことか、「#」なのであった!
彼女らは、本当に、ダイヤル式の電話機を使ったことがないのである。
私は、手元に来年度採択予定の「情報B」の教科書があったので、それを開いて口絵写真に載っている4号電話機の姿を示した。すると、生徒の一人が、それを「写メ」って行った…。

今日の本選決勝作品では、電話機は正しく600型の姿に描かれている。そして、人物とはタッチが違う。
普通、1枚の画面の中に、このように異なるタッチで描かれている部分があることは良くないとされ、減点されても仕方ないはずである。しかし、そのことが、そこに浮かぶように存在している電話機という効果を表しているので、特にゆるされたのかもしれない。

私は、先代三遊亭円歌の、お得意だった呼び出し電話ものを思い出している。そこに描写される世界は、今の生徒にとって、理解し味わうには一定の努力を要する、つまり、もはや古典の部類に属するものなのだろう。

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