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June 03, 2007

『大正シック』展

東京都庭園美術館の『大正シック』展を見てきた。

この展覧会には、大正時代を中心とする日本の美術工芸品がアメリカに渡り、それがホノルル美術館に収蔵されてきたというものが出品されている。国際巡回展なのだという。
日本画が多い。それも、日本画であるけれども、題材は当時の風俗に求めたもの。基本的には美人画である。
次いで、和服のコレクション。女物の、袷あるいは単衣物である。

絵は、どれも良い。
当時の先端を行く、ブルジョア階級の女性たちが、日本画になって、屏風や掛け軸として表装されている。それが、おかしくない。とても良い。
大正時代の美人画といえば、まず竹久夢二を思い浮かべる。というか、私など、それしか知らない。だから、この時代によしとされた女性の姿というのはああいうぼやっとしたものなのだろうと何となく思いこんでいたのだが、この展覧会に出ている作品の女性たちは、もう少し、伝統的な日本画の顔、ないし、現代のきりっとした女性の顔に近い。
夢二は、むしろ異端だったのだろうか。

私がもっとも良いと感じたのは、山川秀峰の「白鷺の精」だったか。このモチーフの画は2枚出ていたのだが、1階の暗い展示室にあった方である。
縦長の画面。若い女性。着物は白の無地。袷か、綿入れか。裾からわずかに見えている裏地は水紋のようであるが、これは鷺がエサをついばむ浅い水面を隠喩するものか。
帯は黒で、幾何学的な白い線の文様が入っている。氷晶を思わせる六角形を基本としている。
頭には白い布をかぶり、それを顔面まで引いていて、目だけが見えている。
蛇の目傘をさしている。白と黒の文様である。
全体にモノトーンであり、緊張感がある。そして、美しい。

他の絵も秀作揃いである。また、着物のほうも、その柄が非常に実験的というか、大胆なデザインのものが多くて面白い。これを着るのは大変だっただろう。

喫茶室へ移動。気分はデンキブランであるが、そんなものはないので、コーヒーを飲む。ここの砂糖は和三盆の干菓子である。

庭園は、ちょうど緑が濃くなったところ。まだ虫による食害や風害にあっていない葉は、輝いていた。
Teienmuseum

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