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August 14, 2006

大停電

今日、関東地方で大停電があったのだそうだ。まだ長野県にいる私は、テレビの報道を見て驚いているばかりである。
原因は、報道によれば、旧江戸川を横切って架かっている高圧送電線がクレーン船で損傷を受けたためだとのことなのだが。

前回の大停電は、1987年の夏のことだった。あのとき、私は職場の仲間と一緒に山梨方面へ中央高速をドライブしていた。サービスエリアに入ったら停電していて、これは北巨摩全域が停電しているのだと聞かされ、それは大変だと思っていたら、とてもそれどころではない規模の大停電だったことが、ラジオの報道などでだんだんにわかってきた。
あのときの原因は、電力使用量が想定以上に増加したためだったと思う。東電で、急激な負荷に対応するためのコンデンサ(どこにあって、どれだけの大きさなのだろう?)を次々と接続投入したのだがとても間に合わなかった、という説明を聞いた記憶がある。

今回は、前回とは原因が違う。システムが正常に作動しているときの容量不足ではなく、システムが安定して正常に作動するための冗長性、具体的には系統の多重化が、十分でないか、あるいは多重化システムの設計か運用に誤りがあった、ということである。

テレビの解説では、送電線の片側3本の線が1つの系統となっていて、もう片方を合わせて2系統、この片方が生きていれば短時間なら何とかなる、つまり片方がバックアップ的な意味を持っている、ということである。そして、東電の関係者は、2系統がいっぺんにダメになるということは想定しづらいであるとか、過酷な事故であったと言っている。

そうなのだろうか。

そもそも、送電線での送電ができなくなるというのは、どのような場面なのだろう。たしか茨城県だったと思うが、送電線の鉄塔が強風で倒れる事故があった。ダメになるときは、両側がいっぺんにダメになるものと想定するべきなのではないだろうか?片側ずつにそれぞれバックアップとしての機能を期待するのは間違いではないだろうか?
この疑問に対し、テレビの解説者は、送電線の鉄塔を別々に離して2系統建てるのには高額の経費がかかり難しいのだ、と言っていた。それは、そうなのかもしれない。
そうなのかもしれないが、しかし、今回の送電系統は、千葉の発電所から始まって、都内を横断し、横浜市北部まで届いているのだそうだ。このうち、今回の事故が起こった区間や、それにおそらくは川崎市北部~横浜市北部の区間は、地上の高圧送電線として存在しているのだろうが、都区内の区間は、地下に埋設されているはずなのである。
高圧送電線を、道路地下の共同溝などに敷設する経費は、いかほどのものなのだろう。

そうやって、都区内を特別扱いして都市の美観を尊重し、送電線を地下に敷設するお金はかけている。その一方で、周辺部に建設する鉄塔による地上の送電系統を、別々に作るお金はないのだと言うのなら、それは説得力がないだろうと思うのである。

個人的には、高圧送電線やそれを支える鉄塔には、かなりの圧迫感、恐怖に近い威圧感を覚えるたちである、という事情もある。電力料金が少々値上がりしても構わないから、都区内の周辺部についても、十分に多重化した送電システムを、地下に敷設してもらいたいものだと思っている。

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