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March 11, 2006

宇治山哲平展

東京都庭園美術館へ行き、宇治山哲平展を見てきた。

亡くなって20年になるこの画家を、私は知らなかった。実際、没後は忘れられかけていた存在であるようで、首都圏でまとまった展覧会が開かれるのは30年ぶりとのことである。

この画家は、版画を制作したり、一般的な具象画を描いたりしながら、だんだんと抽象画を専門とするようになった。
その抽象画というのは、○や□や△、それに、これらを組み合わせた図形を、画面上に配置したものである。配置のしかたは、作品によって、位置も大きさも不規則なものだったり、矩形に区切られたマス目の中に同じ大きさで置かれたりと、いろいろである。

これらの絵は、その独特な構図もさることながら、絵肌に特徴がある。油彩であるにもかかわらず、つややかで刷毛目のある表面を持たない。ザラッとした砂壁のような、しかし、緻密な、輝く絵肌なのである。これは、Web上の画像や印刷物で見たのではわからない。作品を間近で見た者だけが享受できる幸せである。
この表面をつくるには、水晶の粉末を使う。
まず、普通に油絵の具を混ぜ合わせて望みの色をつくる。そこへ水晶の粉末を混ぜ合わせて、和菓子の黄身しぐれに使う餡のようなペーストとする。これを、ペインティングナイフでキャンバスに薄く塗りつけて、独特の絵肌を作っているのであった。

画家が使っていた画材も展示されていた。古びた絵の具のチューブのラベルからは、"Cadmium Green" "Cadmium Red" "Cadmium Scarlet" といった文字が読み取れた。カドミウム系顔料の鮮烈な色彩を好んでいたことがうかがわれた。

ティーラウンジ、庭園ともに、今まで私たちが何回かここへ来たうちで一番混んでいたように思う。画家のネームバリューを考えると、ちょっと意外であった。まあ、庭園の方は、紅白の梅が見頃であったのだけれども。

庭園美術館

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