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February 03, 2006

ファンシーグッズを宣伝するプレゼンテーション

前から書いているが、1年の情報Aと3年の文書デザインで、標記のようなことをやらせている。
3年は3学期の授業時数が少なく、もう自由登校に入ってしまったので、発表させるところまではできなかった。これに対し、1年のほうは、早いクラスが発表に入ってきている。
やらせてみると、心配したよりはうまくいく。生徒たちは、たどたどしいながらも、何とか発表することができるようだ。

発表は、一人一人おこなう。班を編成しての共同作業は入れなかった。
その内容は、ファンシーグッズの宣伝広告である。私がダイソーで見つくろって買ってきた、21種類の品物がある。そこから気に入ったものを1つ選び、架空の性能を与えて遊んでもいいという条件で、その品物を一般消費者に宣伝するプレゼンテーション活動を行いなさい、という課題である。写真を入れたパワーポイントのスライド5枚程度で、1~2分の発表を行わせる。

こういう内容の教材に対しては、いろいろ意見があるところだろう。しかし、問題点をマイナスポイントとして差し引いても、これはなかなか良い教材だと思う。Gさんも、やってみて、ずいぶん気に入っている様子である。
まず、具体的なモノをがそこにあるということ。生徒たちに、さあこれから発表の授業だから、どんな内容について発表するか、(自分で、ないしグループで)自由に考えなさいと言っても、おそらく不可能である。授業時間が無為に過ぎるばかりだと思われる。しかし、かわいい品物がいくつもあってそこから選ぶということならば、無理がない。とりあえずスタートすることができる。
次に、今の生徒たちは、自分をさらけ出して語ることを忌避する。おそらく、無防備になって傷つくことが恐ろしいからだろう。しかし、リアル社会で105円の品物とわかっていて、それにいろいろと架空の機能を付け、ストーリーを語って売るという発表ならば、仮面性をもって行うことができる。発表がうまくいかなくても、受けなくても、それは直接自分に対して向けられたものではないとすることができる。恥ずかしいけれど、ある種他人事のように語ることができ、気楽である。

このような、発表と言っても中身のない、厳しく言えばおふざけのようなものである。
しかし、それでも私は、これには大いに意味があると考えている。

生徒たちの様子を見ていると、例えば、うるさいほどの私語を交わしている者も、そのように会話をする相手は限られている。共通の言い回し、共通の話題、共通の価値観をもっているグループ内だけで会話が行われ、それ以外の者とはまったく没交渉である。だれとでも話ができるという者は、少ない。
それでは、もちろん、ダメである。いつものお友達以外の人格と、意思疎通ができるようにならなければいけない。学校は、当節、そういう力を養う場という役割も担っていると考えるべきだろう。

一人で、スクリーンの前に立ち、自作のスライドを切り替えながら話をする。生徒たちは、ものすごく嫌がっている。それでも、仮面性を緩衝装置としながら、自分で考えたストーリーを、ふだん話もしない級友(!)の前で語る。
これは、生徒たちが社会的に発達していく上で、ひとつの経験となるのではないだろうか。

スライド例1

スライド例2

上記は私がつくって生徒に示したスライドの例。1年の情報Aでは、携帯電話のカメラまたは学校のデジタルカメラで商品の写真を撮影し、USB経由で取りこんでスライドに貼り付けて使うことを必須とした。アニメーションやサウンドを付けることは、必須ではないが紹介している。

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