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October 29, 2005

テキストの「親切さ」

「文書デザイン」で、Web Page づくりを行ってきた。

教科書には、Web Page づくりの技法について、ずいぶん詳しくいろいろなことが書いてある。
しかし、私の授業では、以下のようなことが分かることを目標にしている。

  • Web Page は、HTMLとよばれる約束事にのっとって書かれたテキストを、ブラウザが解釈して表示しているものである
  • HTMLは、テキストであるから、最低限「メモ帳」などがあれば、自分で書くことができる
  • 表示、装飾などは、タグとよばれる符号を書くことで行う
  • Web Page の特徴であるページ間のリンクも、そのためのタグを書くことで実現される
だから、タグの種類や、画面表示上どのような制御ができるのかなどについては、詳しく取り扱わなかった。

具体的な内容としては、

  • index.html をメモ帳で書く。ここには、背景の色指定、<h1>タグ、文字の色指定、index2.html へのリンクが含まれる
  • index2.html をメモ帳で書く。ここには、背景の画像指定、<img>タグで画像(ページタイトルバナーとオリジナルのピクトグラム)を読み込むことが含まれる
  • index2.htmlの中に、ピクトグラムの画像をクリックするとその画像が同じウィンドウにフルサイズで表示されるようにする、また、文字列をクリックすると別の画像(誕生日会の案内)が別ウィンドウにフルサイズで表示されるようにする
ことを、全員必須の課題として取り組ませた。
こうして文字で書くと面倒だが、HTMLソースにすれば、大したことはない。ちょっと知っている生徒は、あっという間に書いてしまう程度のものである。

生徒に配布している授業プリントの一部である。

html-txt

授業では、モノクロ印刷のこのプリントを配布している。また、教員機でこれを表示させてその画面を生徒機に転送し、HTMLの内容を説明する。そして、これは例であるから、ファイル名のところは、それぞれ自分のものに読み替えて書くんだよ、と念を押している。

要するに、私の説明が終わった後は、配布されたプリントの通りにメモ帳でテキストを打ち込めば良いのである。
ただし、自分に合わせて書きかえる部分がどこか、それは分かっている必要があり、また、どう書きかえるのか、自分が選んだり作ったりしたファイルのファイル名は、知っている必要がある。なに、「マイドキュメント」フォルダ内を見れば良いだけである。

しかし、それができない。
やらない生徒というのはいない。全員、キーボードをたたく。
しかし、プリントの例の通りに打ち込んでしまい、
「先生~、でないー!」
となる生徒が続出する。半数を超えていたかも知れない。
20人から28人のクラスであるが、TTの2名の教員、それにGさんがいてくれるときは3人で、生徒の対応に追われてしまう。

こうなることを、少しでも防ぐには、例えばテキストをもう少し工夫すればいい。つまり、「"18201.jpg"」などの部分を立体字にしたり網かけにしたりして、注意を促す、などである。

しかし、そうすると、ますます、「ただテキストに従って打ち込む作業」の授業になっていく。

生徒には、漫然と作業をするのではなく、常に、自分が何をしているのか考えながら授業に取り組んでもらいたい。
この教材で言えば、みんなが共通に打ち込む部分はここで、自分たちで変える部分はここ。あるいは、ダブルクォーテーション符号を書いたら、そこで指し示すものを書き終えたらもう一度ダブルクォーテーションを書いて引用を閉じておかないと、おかしなことになる。などなど。

考えてもらいたいから、あえて、例としてあげているテキストには、「分かりやすい」装飾をつけていない。
しかし、そうすると、半数を超える者が失敗してしまう、という現実もある。

テキストの「親切さ」は、必ずしも、教育的な有効性とパラレルではない、と私は思っているのだが。
この程度のことには、意地を張らずに、装飾をつけてやれば良いのだろうか?

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Comments

ちょうど同じようなところの授業をされているようで、参考になります。私の場合は、40人の生徒に対して教師1人で授業していることもあり、できるだけパワーポイントの説明用スライドに手順を詳しく書いて、生徒が自分で画面を切替ながら作業してくれることを期待しています。でもなかなか生徒は説明書をきちんと読んでくれません。以前は印刷した用紙を配ったこともあるのですが、紙の消費を押さえる意味でも、画面上でやろうと思いました。確かに生徒に考えさせながら授業をすることは大事ですよね。装飾を施しながらも考えさせる授業を工夫していきたいと思います。

Posted by: 吉田 | October 30, 2005 at 10:17

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