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February 20, 2005

後期選抜

今週は後期選抜で、入試である。入学試験。学力検査。あれ、正式にはどう言えば良いんだろうか。
神奈川では、公立高校の入試は5教科で行われる。各50点満点。これは、私が入試を受けた1975年にすでにこの形式であったから、少なくとも30年間、変わっていない。変わった点は、英語にリスニングが入ったこと、昨年から問題用紙が長~い1枚のものから冊子に変わったことくらいである。あ、あと、昨年から定時制も全日制と同一問題同一時間帯となって、各教科50分とされたことも、変わった点だ。

理科は、物理・化学・生物・地学の4分野から、それぞれ12~13点。これも、ずっと変わっていない。
記述式の問題が、例の第一希望校・第二希望校を導入したときに全廃されているから、すべて客観問題。各小問が、それぞれ四択式である。ということは、まったくランダムに答えた場合の得点期待値が、12.5点になるということだ。
ところが、実際に試験をしてみると、…。ということがある。そして、受検生全体で見ても、理科の点数は、他教科の点数よりも振るわない。

理科の入試問題は、いずれも、何かを覚えてくれば答えられるものではない。中学校の授業で習った内容を理解して、その上で、1段階は自分で考えて答えを出すような問題である。この、法則を理解してそれを適用して考えるということを、今の子どもたちは、極めて苦手としているように見える。
勉強ができるできないということとは別に、全体の傾向として、考えるということをしないのである。

授業していて、「これは、どうなる?」と発問すると、答えてくれる者はいる。しかし、多くの場合、とりあえず(根拠もなく)何か言ってみて、当たったらよし、当たらなかったらまた違うことを何か言ってみる、という態度である。そういうとき、私は、

そうやって適当な返事をしないで、ぐっと考えて、根拠をもって、一発で当てなさい!

と言うのであるが、言い続けても、ちっとも改めてくれないのである。

これはどうしたことなのだろうかと、20年間、考え続けている。
そして、おそらくこれが大きな理由なのだろうと思っているのは、ビデオゲームの存在である。
私は、家庭用のビデオゲーム機で遊んだことがほとんどない。だから、聞いた話からの推測になるが、攻略法というのがあって、このゲームのこの場面では、この石を叩くとどうなる、といったような、要するに、必然性がなくて、一つ一つ人から聞いたり攻略本を見て覚えておく知識をもっていないとゲームが進行していかない、そのようなものであるらしいのだ。
日常の生活体験が希薄になり、かといって本も読まず、テレビとビデオゲームだけで育ってしまえば、ものを考えて解決してくる経験などほとんどしてこないだろう。ひたすら、適当にやってみて当たればOK。あるいは、雑多で膨大な知識をただ覚えている。
そういう風に育ってきているところへ、学校の理科の時間に、「考えてみろ」と言われても、無理なのではないか。

もちろん、これが唯一無二の原因だとは思わないが、今の子どもたちが、対象をじっくり見て体験や習ったことを総動員して解決法を考えるということをしない、大きな理由なのではないかと思っている。

22日が入試、23日が採点である。現任校での初めての入試であるが、どんな結果が出るのだろうか。

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「舎密亭日乗」の「後期選抜」というエントリで、子供が考えることをしなくなっている というような趣旨の記述があり、その中で大きな原因としてゲームを挙げている。 ... [Read More]

Tracked on February 21, 2005 at 16:50

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