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December 14, 2004

専門学校でデザイン実習

今日は、横浜デジタルアーツ専門学校へ行ってきた。
私の勤務校では、「総合的学習の時間」に力を入れている。今日は、1年生の「進路体験講座」だったかな、そんな名前のメニューで、生徒がいろいろな大学や専門学校に分かれて訪問し、話を聞いたり見学したり実習したりする日である。私は、そのうちの「デザイン」分野を希望した生徒たち15名の担当だ。

横浜デジタルアーツ専門学校では、90分ほどの実習を用意してくださっていた。グラビア雑誌から気に入った写真を切り抜き、ハガキなどの紙に、裏返してテープで仮止めする。裏面から、専用の溶剤をハケで塗る。そうすると、不要な裏面のインクが溶け、さらに溶剤を塗っていると、使いたい面の写真が透き通って見えてくる。十分に溶剤を塗ったら、ティシューペーパーで押さえ、仮止めをはずすと、写真の絵がぼんやりと紙に転写されている。色鉛筆で色を補い、また背景などを彩色して仕上げる、というものだった。
こうして書いてみるとあまり面白そうでもない。しかし、私もやってみたが、実際には、けっこう楽しい。生徒たちは、説明から通して2時間の間、休憩をとらずトイレにも行かずに熱中した。
雑誌の写真を使うから、当然、著作権上の問題は発生する。つくった作品を発表したりすることはできないだろう。しかし、個人使用の範囲内で、彩色の練習などする分には問題ないわけだ。

今時の専門学校のことで、デザイン分野であっても、コンピュータを使ったCGやレンダリングの実習なのかなと思っていった。しかし、案に相違して、基本を体で修得する作業。楽しいし、できあがってくるものに味わいがある。アナログの良さを改めて認識した。

(aromatic Kam) 溶剤を塗ると、インクが溶けますね。
(先生) はい。
でも、その溶けたインクは、下に染みて行かないじゃないですか。溶剤は染みていって下の面のインクをゆるくして、下の紙にそれが移るわけですけど。
そうですね。
そうすると、グラビア印刷のインクの色素は、顔料なんですね。染料だったら、染みていきますからね。
あ、そういうことになりますかー。
もし、生徒たちが自宅でインクジェットで両面に出力してきた写真を使ったら、あれは染料が多いから、これはできないことになりますね。
そうですねー。
どうも、私、情報科も教えますけど、その前に化学屋なものですから。

溶剤はホルベイン社製。グリコールエーテル系・脂環族炭化水素、と書いてあった。

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